オンライン専用プラン3社(ahamo・povo・LINEMO)の速度を比べてみた
30秒で読む要点
- 3社を同じ端末・場所・時刻・測定方法で比べた公式データは確認できず、「常に最速の1社」を公平に決めることはできない
- 利用エリアは、ahamoがドコモ、povoがau、LINEMOがソフトバンクの4G・5Gエリア。エリア内でも建物・混雑・端末などで実効速度は変わる
- データ容量を使い切った後は、ahamoが最大1Mbps、povoはデータ容量0GB時に最大128kbps。LINEMOはプランと超過量により最大1Mbps・300kbps・128kbpsとなる
- 通常時の速度を第三者の平均値だけで選ぶより、自宅・職場・通勤経路のエリアと、容量超過後の使い方を先に比べる方が失敗を減らしやすい
- LINEMOの新規受付中プランは「ベストプラン」「ベストプランV」。旧「ミニプラン」「スマホプラン」の速度制限を現行プランの比較に混ぜない
この調査で確認したこと
ahamo・povo・LINEMOについて、国内利用時の速度順位を作れる根拠があるか、どの回線エリアを使うか、データ容量を使い切った後の最大速度はどう違うかを各社の公式ページと提供条件書で確認した。
調査日は2026年7月29日。第三者の投稿型速度集計は利用場所・端末・時刻などの条件を揃えられないため、この記事の順位付けには使っていない。2026年7月30日にahamoのデータ増量キャンペーンを公式発表から追記し、8月1日に公式告知と提供条件書で開始を確認した。
結論:通常時の「最速」は一律に決められない
3社を同じ端末・場所・時刻・測定方法で継続比較した公式データは確認できなかった。公開されている第三者の平均値も、測定した利用者、地域、端末、件数がサービスごとに異なるため、その数値だけで「povoが最速」「LINEMOが遅い」などと断定することはできない。
各社の公式情報から確認できるのは、利用する通信エリアと、容量超過時などに適用される最大速度である。まずこの2点を比較し、通常時の実効速度は実際の生活圏で確認するのが現実的だ。
公式情報で確認できる3社の違い
| サービス | 利用エリア | データの仕組み | 容量超過・0GB時の最大速度 |
|---|---|---|---|
| ahamo | ドコモの4G・5G | 国内では通常月30GB。大盛りオプション追加時は月110GB。2026年8月1日に開始したキャンペーン中は40GB/120GB | 最大1Mbps |
| povo | auの4G LTE・5G | 基本0GB。必要なデータトッピングを購入 | データ容量0GB時は最大128kbps |
| LINEMO | ソフトバンクの4G・5G | ベストプランは利用量3GBまで/3GB超〜10GBで料金が変わる。ベストプランVは30GB | 超過量により最大1Mbps・300kbps・128kbps |
※ 最大速度は理論上の上限で、実効速度を保証するものではない。国内利用を中心とした比較で、海外利用時は別の容量・期間条件がある。プランや提供条件は2026年7月29日、ahamoの増量開始は8月1日に公式告知と提供条件書で確認。
なぜ平均速度だけで順位を付けないのか
携帯回線の実効速度は、同じサービスでも基地局の混雑、屋内外、端末が対応する周波数、4G・5Gの接続状況、測定サーバーなどで変わる。別々の利用者が投稿した測定値を平均しても、3社を同じ条件で比較したことにはならない。
また、各サービスが親キャリアのエリアを使うことから、親キャリア契約と常に同じ実効速度になるとも断定できない。各社ともベストエフォート型の通信であり、公式情報は個々の場所・時刻での速度を保証していない。
第三者の測定値は「その時点で投稿された測定の傾向」を見る参考にはなるが、契約先を決める普遍的な順位として扱わない方が安全だ。
ahamo:国内は通常30GB、現在のキャンペーン中は40GB
ahamoはドコモの4G・5Gエリアで利用できる。国内利用では通常プランは月30GBで、データ容量を使い切った後は当月末まで送受信最大1Mbpsとなる。80GBの大盛りオプションを付けた場合は合計110GBとなる。海外利用は国内とは容量・利用期間の条件が異なるため、渡航前に公式条件を確認したい。
NTTドコモは、2026年8月1日に「データ増量おためしキャンペーン」を開始した。申込み不要・料金据え置きで、キャンペーン中の国内利用可能データ量は通常プランが40GB、大盛りオプション利用時が合計120GBとなる。8月1日に公式告知と提供条件書で開始を確認したが、終了日は記載されていない。終了後は通常の30GB/110GBへ戻るため、恒久的な増量とは区別した。
海外は国内と同じ表に混ぜない。2026年7月30日時点の公式海外案内では、大盛りオプション利用中も海外の月間利用可能データ量は30GBで、キャンペーンの10GB増量が海外にも適用されるとの記載は確認できない。また、海外で最初にデータ通信した日から15日経過後は送受信最大128kbpsとなり、日本へ帰国してデータ通信するまで解除されない。
利用可能データ量を超えても最大1Mbpsという上限が残るため、超過後の速度を重視する人には比較しやすい。ただし、1Mbpsが常時出るという意味ではなく、混雑や電波環境によって実効速度は下がり得る。
povo:通常速度のデータ通信にはデータトッピングが必要
povo2.0はauの4G LTE・5Gエリアで利用でき、基本料0円・基本データ容量0GBの状態に、必要なデータトッピングを追加する仕組み。データ容量が0GBのときは最大128kbpsとなる。
128kbpsは「トッピング利用中の通常速度」ではない。購入したデータ容量と有効期間が残っている間は、その条件で利用する。通常時の実効速度は場所や混雑で変わるため、「povoなら常に他社より速い」とは言えない。
また、180日間以上、有料トッピングの購入などがない場合は利用停止・契約解除となることがある。予備回線として使う場合も、速度だけでなく有効期限と利用条件を確認したい。
LINEMO:現行2プランで超過後の上限が異なる
LINEMOはソフトバンクの4G・5Gエリアで利用できる。現行のベストプランは、利用量3GBまで/3GB超〜10GBで料金が変わる2段階制、ベストプランVは月30GB。旧「ミニプラン」「スマホプラン」は新規受付中の現行プランではないため、この比較から外した。
ベストプランは月10GBを超えると最大300kbps、15GBを超えると最大128kbps。ベストプランVは月30GBを超えると最大1Mbps、45GBを超えると最大128kbpsとなる。プラン名だけで「LINEMOは超過後1Mbps」とまとめず、契約プランと使用量を分けて確認する必要がある。
容量超過後の最大速度を比べる
| サービス・状態 | 最大速度 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| ahamo:利用可能データ量超過後 | 1Mbps | 国内は通常30GB/大盛り110GB。8月1日に開始したキャンペーン中は40GB/120GB |
| povo:データ容量0GB | 128kbps | 通常利用するには有効なデータトッピングが必要 |
| LINEMO ベストプラン:10GB超〜15GB | 300kbps | 15GB超は128kbps |
| LINEMO ベストプランV:30GB超〜45GB | 1Mbps | 45GB超は128kbps |
これらは最大値なので、具体的なアプリが快適に動くことまでは保証しない。とくに画像・動画・アプリ更新を使う場合は、容量内に収まるプランを選ぶか、追加データの購入方法も確認しておきたい。
速度で失敗しにくい選び方
- 生活圏の公式エリアを確認する:自宅だけでなく、職場・学校・通勤経路・よく行く建物を確認する。
- 必要な月間容量を決める:動画、テザリング、アプリ更新を含めて、通常月と多い月を分けて見る。
- 超過後の最大速度を比べる:ahamo、povo、LINEMOの各プランでは条件が異なる。
- 実際の場所で試す:契約前の平均速度より、普段使う端末と場所で問題がないかを確かめる。
- 障害・圏外時の代替手段も考える:仕事や緊急連絡に使うなら、異なる親回線の予備回線やWi-Fiも候補にする。
速度測定を行う場合は、端末、測定場所、時刻、4G・5G、測定アプリを揃え、1回の最大値ではなく複数回の中央値を見ると比較しやすい。
関連する比較記事
公開投稿の扱い
参照先(調査日: 2026年7月29日)
- ahamo 公式 — 料金・データ容量・容量超過後の速度
- NTTドコモ — ahamo向けデータ増量おためしキャンペーン(2026年8月1日開始)
- ahamo 公式 — 海外データ通信の容量・速度制限
- ahamo 公式FAQ — 利用できる通信エリア
- NTTドコモ — ahamo提供条件書(PDF)
- povo 公式 — 対応エリア
- povo 公式FAQ — 基本料とデータトッピング
- povo 公式FAQ — データ容量0GB時の最大速度
- povo 公式 — 重要事項説明(通信速度・品質)
- LINEMO 公式 — ベストプラン・ベストプランV
- LINEMO 公式 — 対応エリア
- LINEMO — ベストプラン提供条件書(PDF)
- LINEMO — ベストプランV提供条件書(PDF)