花火大会でドコモは繋がらない?調べてみた
※ 速度データは調査時点のもの。最新情報は各社の公式ページでご確認ください。
調べたこと
ドコモが花火大会で繋がるかどうかを調べた。2023年のパケ詰まり問題からの回復状況を中心に、主要花火大会での傾向を整理した。
花火大会全般の比較は「花火大会で繋がらないキャリアを調べてみた」にまとめている。ドコモのイベント全般の対策は「ドコモはイベント会場で繋がらない?」を参照。
ドコモの速度・体感を調べた記事もある。
パケ詰まりからの回復状況
2023年、ドコモは花火大会を含むイベント会場でのパケ詰まりが社会問題化した。コミケC103での「ほぼ使えない」レベルの体験が話題となり、300億円規模の設備投資を発表。花火大会向けの対策も大幅に強化された。
2024年にはイベント対策を前年比2倍の232件に拡大。2025年度は250件以上を目標としている。花火大会での具体的な成果としては、大曲花火での通信容量2倍化、淀川花火でのMassive MIMO搭載移動基地局(関西初)の導入がある。
ただしこの大規模投資は「他社を引き離すため」というよりは「他社並みに戻すため」の投資という側面がある。2023年以前のドコモは花火大会で他社より明らかに劣っていた時期があり、投資はその穴埋めでもある。
→ パケ詰まりの詳細は「パケ詰まりが起きやすいキャリア・状況を調べてみた」を参照
主要花火大会でのドコモ
隅田川花火大会(東京・7月)
来場者約100万人。2024年は「ドコモが全く使えなかった」という声がある一方、「隣のau使いも同じ状況だった」「ソフトバンクが少しマシだった」という報告もある。100万人規模では全キャリアが苦戦するが、ドコモはユーザー数の多さから特に影響を受けやすい。
東京都心で常設基地局が最も多いエリアであるにもかかわらず繋がりにくくなるのは、来場者数が圧倒的に多いため。立ち位置と最寄り基地局との距離で体感が大きく変わる。
大曲の花火(秋田・8月)
来場者約75万人。ドコモの花火大会対策として最も具体的な数字が出ている大会。通信容量を前年比2倍に拡大した実績がある。「2024年は2023年より明らかにマシだった」という声が複数ある。
それでも「開始直後は重かった」という報告があり、来場者数の多さが設備増強を上回っている面がある。地方開催で常設基地局密度が都市部より低いことも影響している。
淀川花火大会(大阪・8月)
来場者約50万人。2024年にドコモは関西初のMassive MIMO搭載移動基地局を導入し、従来比2倍以上の通信性能を実現したとしている。ただしユーザーの口コミでは「電波は立っているのにデータが流れない」というパケ詰まりの報告も残っている。
大阪はドコモユーザーの密度が高いエリアで、設備増強の効果が相殺されやすい面がある。
長岡まつり大花火大会(新潟・8月)
来場者数十万人規模(2日間)。フェニックス花火の時間帯は「全キャリア壊滅」という報告が複数ある。ドコモも例外ではなく、終了後30分以上繋がりにくい状態が続くことがある。地方開催で常設基地局が少ないぶん、臨時対策への依存度が高い。
中小規模の花火大会
来場者2〜3万人規模ではドコモの基地局密度の高さが活きる。ドコモは3社のなかで基地局数が最も多く、常設インフラだけで対応できるケースが多い。「地元の花火大会ではドコモで全く問題なかった」という声が多い。
他キャリアとの比較
au(KDDI)
花火大会ではauのStarlink Wi-Fiが使いにくい(配備されにくい)ため、両社とも「セルラー回線の増強勝負」になる。ドコモのほうが投資額と対策件数で上回るが、ユーザー数も多いため体感差は僅差。口コミでは「auが少しマシ」「場所によって逆転」といった声が混在している。
ソフトバンク
ソフトバンクは5G SA+高所作業車の組み合わせで花火大会に対応。投資額はドコモより少ない印象だが、ユーザー密度もドコモより低いため、結果として体感は大きく変わらない場合がある。地方の基地局密度ではドコモが上回る。
→ 花火大会でソフトバンクは繋がらない? / ソフトバンク×イベント会場
楽天モバイル
楽天はユーザー数の少なさが花火大会では相対的に有利に働く。ドコモとは基地局密度で大差があるが、花火大会のような超密集環境ではユーザー密度のほうが体感を左右する面がある。ただし今後楽天のユーザーが増えれば状況は変わる。
花火大会でできる対策
花火大会での通信対策は基本的にキャリア共通。花火大会の記事に詳しくまとめている。ドコモユーザー固有の点を補足する。
- ・d Wi-Fiの活用 — 対応会場であればd Wi-Fiに切り替えることで混雑を回避できる可能性がある。ただし花火大会の河川敷では提供されないことが多い
- ・デュアルSIMで別回線を備える — ドコモ回線が詰まっていてもau系やソフトバンク系のSIMに切り替えると繋がることがある。ahamoとpovoの組み合わせは相性が良い
- ・オフライン準備 — 地図のダウンロード、帰りの電車時刻のスクリーンショット、待ち合わせ場所の事前決定
- ・テキスト優先 — 画像・動画が詰まっていてもテキストのLINEは通りやすい傾向がある
- ・リアルタイム投稿を諦める — 花火の撮影だけしておいて、帰りの電車でアップする方が現実的
口コミから拾ったもの
価格.com・X(旧Twitter)・個人ブログ・ニュース記事等から。サンプル数が少なく偏りがある可能性あり。
まとめ
- ドコモの花火大会対策は2023年のパケ詰まり問題を受けた300億円規模の設備投資の一環として大幅に強化された。大曲花火での通信容量2倍化、淀川花火でのMassive MIMO搭載移動基地局(関西初)など、3社のなかで最も公開情報が多く、対策規模も大きい
- ただし投資規模が最も大きい=体感が最も良い、とは限らない。ドコモはユーザー数が3社で最も多いため、同じ会場でも混雑度が高くなりやすい構造的な問題がある。2023年にパケ詰まりが最も目立ったのも、ユーザー数の多さが一因
- 2023年→2024年→2025年と年々改善しているのは間違いない。「毎年同じ花火大会に行っているが明らかにマシになった」という声が複数ある。ただし「完全に治った」という声はまだ少なく、来場者100万人規模のイベントでは依然として厳しい場面がある
- auと比較すると、花火大会ではauのStarlink Wi-Fiが使いにくい(花火大会では配備されにくい)ため、両社とも「セルラー回線の増強勝負」になる。ドコモのほうが投資額は大きいがユーザーも多く、結果として体感差は「少しの差」にとどまる印象
- 中小規模の花火大会(来場者2〜3万人)ではドコモの基地局密度の高さが活きる。常設基地局の処理能力内に収まりやすく、問題なく使えるという声が多い。ドコモの基地局密度は3社のなかで最も高い
- ただし花火大会の通信環境は年ごとに変わる。ドコモの改善は数字で確認できるが、来場者数も増加傾向にあるため、改善と需要増が相殺し合う面がある。2026年の状況は2025年と同じとは限らない
- NTTドコモ — ネットワーク品質の取組み宣言(2025年度)
- NTTドコモ — イベント対策一覧
- みんなのネット回線速度 — ドコモ
- ケータイWatch — 花火大会でスマホが繋がりにくくなる理由
- ケータイWatch — ドコモが取り組む通信品質改善の今
- Walker Plus — 花火大会人出ランキング
- ソフトバンクニュース — 花火大会のパケ詰まり対策(他社比較用)
- KDDI TIME&SPACE — 諏訪湖花火のネットワーク対策(他社比較用)
- X(旧Twitter)/ 個人ブログ / 価格.com クチコミ(2023〜2025年の投稿を参照)